2026年5月下旬、カバー本社にて、従業員向けのイベントとして「Cover Showcase(カバーショーケース)」が開催されました。
Cover Showcaseとは、カバーが生み出すさまざまな技術やサービスなどを体験・紹介するブースが設けられた会場で、最新の技術やサービスへの理解を深め、今後の事業展開につなげていくためのカバー社内向けイベントです。本記事ではイベントの様子をレポートします。
2025年3月に開催された第1回は、「セルフブース3D」のベースとなる技術であるマーカーレスモーションキャプチャ「Captury(キャプチュリー)※1」の体験ブースが設置されており、「セルフブース3D」の構想に向けて、その手軽さを直接体験できる機会として活用されました。また、今回も出展されている「空間再現ディスプレイ(後述)」も、第1回から展示されており、いち早く体験機会が設けられていました。
このように、Cover Showcaseは、カバーが展開するサービスや、業務に活用される先端的な取り組みへの理解を深めるだけでなく、多くの従業員に開発中の技術や課題解決に向けた試み、利用イメージを共有することで、その活用先を見つけるなど、知見をプロダクション全体へ還元していくきっかけとして機能しています。また、普段は接点のない従業員同士のシナジーを生むきっかけを作ることも目的に開催しています。
今回の第2回は、第1回が好評を博したことから企画されました。前回に比べ出展ブースの数は倍以上となり、来場者も増えて大いに盛り上がった本イベント。「在宅勤務の日だったけど、参加するために出社した」という従業員の声も聞かれました。ここでは、出展内容の中から一部を紹介します。
「ホロライブアプリの紹介 〜「ホロライブアプリ」の使い方を学べる体験デモ〜」
クリエイティブ制作本部 技術開発部 第二開発チーム
こちらのブースでは、タレントたちが自宅からの配信で利用している「ホロライブアプリ※2」の体験デモが行われていました。このアプリは、フェイシャル・ハンドトラッキング機能を備えており、トラッキング情報の細かいパラメータ調整も可能です。配信に携わっていない従業員はなかなか触れることがないアプリですが、実際に自分でモデルを動かしてみることで、タレントが配信中にどのような操作をしているのかを体感できました。最近では、モデルが最もかわいく映る画角にできるよう、カメラの視野角を調整する機能が実装されました。このように、ホロライブでは配信用に独自のアプリを開発し、タレントの要望をもとにした細やかなオプションを日々追加しています。
また、ユーザーの皆様へカバー独自の体験価値を提供し続けるため、「ホロライブアプリ」の独自技術については特許出願を通じた権利化にも取り組んでいます。

▼参考記事
「ホロライブのVR体験 〜手が届く距離にタレントを感じるVR体験〜」
クリエイティブ制作本部 技術開発部 第一開発チーム
「ホロライブのコンテンツとVRは相性がいいのではないか」、という発想から試験的に開発された技術です。タレントの3D映像を、まるで同じ空間にいるかのように鑑賞できます。コントローラと連動させて、画面上でペンライトを振るといった演出もできるそうです。イベントブースなどでこの技術を使えば、リアルタイムでタレントとやり取りができる体験も実現するかもしれません。コンテンツの作り方次第で、さまざまな活用が考えられそうな技術です。
「空間再現ディスプレイ」
クリエイティブ制作本部
技術開発部 第一開発チーム
配信技術部 モーションキャプチャチーム/スタジオ設備チーム/サウンドチーム
体験者が途切れず注目されていたこちらのブースでは、3Dメガネ不要で裸眼立体視ができる「空間再現ディスプレイ※3」を用いた、将来的な応用を見据えたインタラクティブな体験デモが行われていました。対象者をカメラでトラッキングする必要があるため、体験できるのは毎回1人のみ。横から見るとわずかに映像がブレて見えますが、ディスプレイの正面にまわるときれいに立体視ができます。立ち上がるとタレントを上から見ているような、しゃがむと見上げているような映像が見え、まるで目の前に存在しているかのようです。2026年4月にオープンした「hololive production official shop in Harajuku」にもこのディスプレイが設置されており、特別な映像を上映しています。ディスプレイ自体は他社製品ですが、技術開発部ではソフトウェア開発を柔軟に行っており、これからもアイデア次第でホロライブらしいさまざまなコンテンツが生み出されそうで、期待が膨らみます。


今回は、東京・原宿に新しくオープンした「hololive production official shop in Harajuku」のスペシャルコンテンツのひとつとして設置されている「空間再現ディスプレイ」を体験できるブースもあり、こちらも従業員がじっくりと体験していました。


▼参考記事
「クイックなグッズ企画・販売の取り組み紹介 〜話題性をより早く商品へ〜」
コマース本部 ファンサービス部 ECチーム
ECチームのブースでは、従来より早く公式ECのグッズを販売し、お客様に届ける仕組みが紹介されていました。この取り組みにより、配信で話題になったミームの商品化や、配信内で描かれたイラストをすぐグッズ化する、といった各企画に対するファンの皆様の熱量にタイムリーに応えることができる仕組みづくりを目指しています。常にファンの皆様にとって魅力的なグッズであふれる、hololive production OFFICIAL SHOPを実現していきたいとのことです。
▼hololive production OFFICIAL SHOP [ホロライブプロダクション公式ショップ]
「アートエンジニアリングチームの取り組み」
クリエイティブ制作本部 技術開発部 アートエンジニアリングチーム
コンピュータグラフィックスに関して横断的にサポートを行っているアートエンジニアリングチームのブースがありました。配信アプリ「OBS Studio」に機能を追加し、床面にロゴなどのシールを表示したり、映像編集の時に素材を出力したりと、配信活動を充実させるために社内向けに提供している補助ツールの紹介が行われていました。また、音楽ライブの際のライティング演出をよりリッチにするなど、直近で実装された、あるいは実装予定の表現向上施策がムービーで紹介されていました。

▼参考記事
「第三開発チームの取り組み」
クリエイティブ制作本部 技術開発部 第三開発チーム
こちらのブースでは、主に「Unreal Engine※4」を使用した取り組みを紹介していました。「Live Link Face」アプリ※5を使った新しいフェイシャルキャプチャ技術の体験デモが行われ、そのなめらかさに驚きの声が上がっていました。これまではiPhoneなどのカメラを使って動作するARKitを用いて高精度のトラッキングを行うことが主流でしたが、このシステムを使えば安価なウェブカメラでもトラッキングが可能とのこと。今回、こちらのブースで展示・体験できたこの取り組みは、まだ開発中の技術だそうです。

「丸わかり holo Indie 〜大丈夫 holo Indie の攻略本だよ!!〜」
ゲーム事業開発室 UGC 推進チーム
今回のCover Showcaseでは「holo Indie」のブースも設置されていました。
現在までにSteamで配信された「holo Indie」のゲーム作品を試遊できるだけでなく、「holo Indie」にまつわる気になる数字が公開されていました。さらに、ホロライブ事務所の新人守衛になってニセモノを見破るドキドキ審査クイズゲーム「ホロガード」を使用した”むげんモード大会”も開催されました。腕に自信のある有志たちが次々と挑戦しており、最も回答数が多かった優勝者には特別な賞状が贈られました。
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▼holo Indie公式サイト

まとめ
他にも、実物体の状態を認識して配信と連携する技術、配信時の動きや表情のより微細な表現に挑戦した技術などの紹介、マーカーレスモーションキャプチャを使った応用技術を体験できるブースなどが展示されており、多くの従業員が体験したり、説明を受けて活用方法などを相談していました。
Cover Showcaseはあくまでカバー従業員向けのイベントのため、今回紹介した技術や取り組みが、必ずしも、そのままタレントやファンの皆様に届けられるとは限りません。しかし、Cover Showcaseを通じて部署を超えた連携が生まれ、技術や取り組みが進化することで、タレントの配信クオリティ向上や、実際に皆様へ体験・提供することができた事例も出てきています。
これからも、Cover Showcaseで紹介される技術やサービスが、タレントの活動をより充実させるサポートになり、ファンの皆様のもとにも届けられる日を楽しみにしていただければ幸いです。
※開発・検証中の内容に関する記述は、実際の体験や提供を保証するものではありません。
※UnrealおよびUnreal Engineは、アメリカ合衆国やその他の国々におけるEpic Games, Inc.の商標または登録商標です。
※注釈







